個人向け国債の「税制優遇」や「NISA対象化」をめぐる議論が注目されています。
2026年8月25日時点では、個人向け国債のNISA対象化や利子の非課税が正式に決定したわけではありません。
現在は、個人向け国債をより多くの人に保有してもらうための商品性の見直しや、税制面を含めた検討が行われている段階です。
現在、個人向け国債の利子には原則として20.315%の税金がかかります。
もし将来、NISA対象化や利子の税制優遇が実現した場合、受け取れる利息はどの程度変わるのでしょうか。
現在の仕組みとあわせて整理します。
※本記事は2026年8月25日時点の情報です。税制優遇・NISA対象化は検討段階であり、導入が決定したものではありません。
個人向け国債がNISA対象になるの?
結論からいうと、まだ決まっていません。
2026年8月25日時点では、
「個人向け国債がNISA対象になる」
「国債の利子が非課税になる」
と正式決定されたわけではありません。
現在は、個人向け国債の魅力を高めて個人投資家の保有を増やすため、商品性や税制面について検討されている段階です。
ニュースの見出しだけを見て、
「もう非課税になる」
と判断しないよう注意が必要です。
現在の個人向け国債の利子には税金がかかる
現在、個人向け国債から受け取る利子には、原則として20.315%の税金がかかります。
内訳は、
所得税・復興特別所得税
地方税
などです。
通常は利子を受け取る際に税金が差し引かれるため、自分で毎回納税する必要はありません。
1万円の利息なら手取りはいくら?
たとえば国債から年間1万円の利子を受け取った場合を考えてみます。
税引前利息
10,000円
税金
10,000円×20.315%
=約2,032円
税引後
10,000円-約2,032円
=約7,968円
となります。
つまり、約2割が税金として差し引かれます。
100万円を年2%で運用した場合は?
分かりやすくするため、仮に100万円を年2%で運用したとします。
税引前の年間利息は、
100万円×2%
=20,000円
です。
現在の税率20.315%を適用すると、
20,000円×20.315%
=約4,063円
が税金です。
税引後の受取額は、
20,000円-4,063円
=約15,937円
となります。
※年2%は仕組みを説明するための仮定です。実際の個人向け国債の適用利率とは異なる場合があります。
もし利子が非課税になったら?
仮に将来、個人向け国債の利子が非課税になる仕組みが導入されたとします。
先ほどと同じ、
100万円
年2%
年間利息2万円
のケースなら、
現在
手取り約15,937円
非課税なら
手取り20,000円
となります。
差は、
年間約4,063円
です。
10年間同じ条件が続くと仮定すれば、単純計算では約4万円の差になります。
金額が大きく、保有期間が長いほど税制優遇の影響も大きくなります。
NISA対象になれば必ず非課税?
ここは今後の制度設計によります。
現在のNISAは、対象となる上場株式や投資信託などから得られる売却益や配当・分配金を一定の条件で非課税にする制度です。
一方、現在の個人向け国債はNISAの対象商品ではありません。
そのため将来、
・NISAの対象商品に個人向け国債を追加する
・国債独自の税制優遇制度を作る
・一定金額まで利子を非課税にする
など、複数の方法が考えられます。
しかし2026年8月25日時点では、具体的な制度内容は確定していません。
なぜ税制優遇が検討されている?
背景の一つには、個人による国債保有を増やしたいという考えがあります。
現在、日本国債は銀行や保険会社などの金融機関による保有が大きな割合を占めています。
個人向け国債の商品性を高めれば、
「預金だけではなく国債も選ぶ」
という人が増える可能性があります。
特に金利が上昇している局面では、個人向け国債への関心も高まりやすくなります。
個人向け国債にはどんな種類がある?
個人向け国債には主に3種類あります。
・変動10年
・固定5年
・固定3年
です。
最低購入金額は1万円で、1万円単位で購入できます。
特に変動10年は半年ごとに適用利率が見直されるため、市場金利が上昇すると受取利息が増える可能性があります。
税制優遇が始まるまで買わない方がいい?
現時点では、税制優遇が導入されるかどうかも、いつ始まるかも確定していません。
そのため、
「将来非課税になるかもしれないから、それまで買わない方が得」
とは一概に言えません。
判断するときは、
・現在の金利
・使う予定のない期間
・預金との金利差
・途中換金の条件
・自分の資産配分
などを確認する必要があります。
まだ決まっていない制度だけを理由に、購入時期を決めるのは注意が必要です。
すでに持っている国債も非課税になる?
これも現時点では分かりません。
仮に税制優遇制度が導入されたとしても、
・新しく購入する国債だけ対象
・制度開始後の利子だけ対象
・既存保有分も対象
など、制度設計によって結果が変わります。
正式な制度が発表されるまでは、既存の国債も自動的に非課税になると考えない方がよいでしょう。
預金との違いは?
個人向け国債と銀行預金は、どちらも比較的安全性を重視する人が検討しやすい商品ですが、仕組みが違います。
個人向け国債は日本国が発行します。
一方、定期預金などは銀行が提供する商品です。
また、
・金利
・途中換金
・預金保険制度
・最低購入額
・期間
などにも違いがあります。
どちらが得かは金利だけでは決められません。
税制優遇が実現すると国債は有利になる?
税金が減れば、同じ利率でも手取り利息は増えます。
そのため税制優遇が実現すれば、現在より個人向け国債の魅力が高まる可能性があります。
ただし、
「非課税=必ず一番得」
というわけではありません。
株式や投資信託には値上がり益が期待できる一方、価格変動リスクがあります。
国債は比較的安定性を重視する商品です。
目的の違う商品なので、
安全性を優先するお金
長期的に増やしたいお金
を分けて考えることが重要です。
よくある質問
個人向け国債は現在NISAで買える?
2026年8月25日時点では、個人向け国債はNISAの対象商品ではありません。
NISA対象化は決定した?
決定していません。現在は検討・議論段階です。
個人向け国債の利子には税金がかかる?
原則として20.315%の税金がかかります。
100万円なら税金はいくら?
利率によって異なります。
たとえば年2%なら年間利息2万円に対して、税金は約4,063円です。
いつから税制優遇される?
2026年8月25日時点では開始時期は決まっていません。
すでに持っている国債も非課税になる?
現時点では分かりません。今後の制度設計を確認する必要があります。
まとめ
個人向け国債の税制優遇やNISA対象化が注目されています。
ただし2026年8月25日時点では、
「NISA対象になる」
「利子が非課税になる」
と正式決定されたわけではありません。
現在の個人向け国債の利子には、原則として20.315%の税金がかかります。
仮に100万円を年2%で運用した場合、
税引前利息:20,000円
現在の税引後:約15,937円
非課税なら:20,000円
となり、年間約4,063円の差が出ます。
税制優遇が実現すれば、個人向け国債の手取り利息が増え、商品としての魅力が高まる可能性があります。
一方で、制度の内容や開始時期、既存保有分への適用などはまだ決まっていません。
ニュースを見てすぐ判断するのではなく、財務省などから正式な制度内容が発表された後に、
「自分の場合はいくら手取りが増えるのか」
を確認することが重要です。
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【参考・出典】
財務省「個人向け国債」
財務省「2026年8月25日 財務大臣記者会見」


