中古マンション価格に関する最新データが発表されました。
「マンションレビュー」が2026年7月の中古マンション相場を調査したところ、前年同月比の上昇率は、
大阪府
+22.0%
で全国1位となりました。
東京都も、
+20.7%
と大きく上昇しています。
この数字だけを見ると、
「中古マンションは全国でまだどんどん値上がりしている」
ように見えます。
しかし、別のデータを見ると状況は少し違います。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の2026年7月データでは、首都圏中古マンションの実際の成約価格は、
5267万円
前年同月比-0.7%
となり、3か月連続で前年を下回りました。
つまり現在の中古マンション市場は、
地域やデータの種類によって動きが大きく違う
状態です。
この記事では、大阪の+22%という数字と首都圏の成約価格下落がなぜ同時に起きているのかを整理します。
※本記事は2026年8月28日時点の公表データをもとにしています。
大阪府の中古マンション価格が前年比22%上昇
マンション情報サイト「マンションレビュー」の保有データを使った調査では、
2026年7月の中古マンション価格について、前年同月比の上昇率が最も高かった都道府県は、
大阪府
+22.0%
でした。
2位は、
栃木県
+21.6%
です。
東京都も大きく上昇しています。
東京都は前年比20.7%上昇
首都圏主要エリアの比較では、
東京都
+20.7%
となりました。
さらに東京のエリア別では、
品川区
目黒区
大田区
世田谷区
からなる「城南エリア」が、
+20.2%
で4か月連続のトップとなっています。
10年前と比べると東京は+114.5%
同調査では、2016年7月と2026年7月を比較すると、
東京都
+114.5%
となっています。
つまり調査上の推定中古マンション価格は、
10年前の2倍以上
になった計算です。
大阪府も、
10年前比+70.0%
となっています。
では中古マンション価格はまだ上がり続けている?
ここは注意が必要です。
マンションレビューのデータは、
中古マンションの販売履歴から坪単価を算出し、70㎡の価格に換算した推定価格
です。
一方、
「実際に売買契約が成立した価格」
を見る別の統計では、違う動きが出ています。
首都圏の実際の成約価格は5267万円
東日本レインズによる2026年7月の首都圏中古マンション市場では、
平均成約価格
5267万円
でした。
前年同月比は、
-0.7%
です。
成約価格は3か月連続で前年同月を下回りました。
成約㎡単価も下落
1㎡あたりの成約単価は、
84.17万円
で、
前年同月比-1.5%
でした。
こちらも3か月連続の前年割れです。
つまり、
売り出し価格や推定相場は高い
↓
実際の成約価格は伸び悩む
という状況が一部で見られます。
成約件数も減少
首都圏中古マンションの7月成約件数は、
3638件
でした。
前年同月比では、
-8.6%
です。
4か月連続で前年を下回っています。
一方で在庫は、
4万7151件
となり、
前年同月比+5.5%
でした。
つまり、
売り物件は増えている
↓
実際に売れた件数は減っている
という状態です。
なぜ「+22%」と「-0.7%」が同時に出る?
矛盾ではありません。
データの対象と計算方法が違うためです。
マンションレビュー
販売履歴データから坪単価を算出
↓
70㎡換算の推定価格を比較
東日本レインズ
実際に成約した中古マンション
↓
成約価格を集計
さらに、
大阪府
首都圏
という地域も違います。
そのため、
「大阪+22%」
と
「首都圏-0.7%」
が同時に存在します。
東京23区はまだ上昇している地域もある
首都圏全体では成約価格が前年割れしていますが、
東京都区部
を見ると状況は違います。
7月の成約㎡単価は、
135.77万円
で、
前年同月比+2.7%
でした。
東京都区部では長期間にわたって前年を上回る状態が続いています。
つまり首都圏でも、
都心
郊外
で動きが違います。
「全国平均」で考えない方がいい
中古マンション価格は、
東京都心
東京郊外
大阪市中心部
大阪郊外
地方都市
でまったく違います。
同じ東京都内でも、
港区
世田谷区
多摩地区
では相場も需要も異なります。
そのため、
「マンション価格が上がっているから自宅も22%上がった」
とは考えない方がよいでしょう。
5000万円のマンションが22%上がったら?
単純計算すると、
5000万円×22%
=1100万円
なので、
6100万円
です。
ただし大阪府+22%は調査対象全体の前年比較であり、
自分の物件価格が1年で22%上がった
という意味ではありません。
築年数
駅距離
階数
方角
管理状態
地域
などによって価格は大きく違います。
買う人にとってはどう見る?
これから中古マンションを購入する人は、
表示されている売出価格
だけでなく、
実際にいくらで成約しているか
を見ることが重要です。
在庫が増え、成約件数が減っている地域では、
売主の希望価格
実際の成約価格
に差が出る可能性があります。
売る人にとっては?
売却を考えている人も、
「ニュースでマンション価格が20%上昇しているから、自宅も同じ」
とは考えない方が安全です。
同じマンション内の、
直近の成約価格
が非常に重要です。
特に中古マンションでは、
同じ棟
同じ間取り
近い階
の取引価格が参考になります。
住宅ローン金利も確認
マンション価格だけでなく、
住宅ローン金利
も購入判断に影響します。
たとえば物件価格が同じ5000万円でも、住宅ローン金利が上がれば毎月返済額や総返済額は増えます。
そのため、
物件価格
+
住宅ローン金利
をセットで見ることが重要です。


中古マンションは今後下がる?
今回のデータだけで、
「これから全国的に下落する」
と判断することはできません。
都心部では依然として価格が強い地域があります。
一方、
首都圏全体では成約件数減少
在庫増加
成約価格前年割れ
という変化も出ています。
今後は、
住宅ローン金利
日銀の金融政策
新築マンション価格
建築費
住宅購入需要
外国人投資需要
なども影響します。
今確認したい3つの数字
マンションを買う・売る場合には、
1. 売出価格
現在市場に出ている価格です。
2. 成約価格
実際に取引が成立した価格です。
3. 在庫件数
売り物件が増えているのか減っているのかを確認します。
売出価格だけを見るより、市場の実態が分かりやすくなります。
よくある質問
大阪の中古マンションは何%上がった?
マンションレビューの2026年7月調査では、前年同月比+22.0%で都道府県別1位でした。
東京は?
同調査では東京都が前年同月比+20.7%です。
首都圏の中古マンション価格は?
東日本レインズによる7月の平均成約価格は5267万円で、前年同月比0.7%下落しました。
なぜデータが違う?
調査対象、地域、価格の計算方法が違うためです。
マンション価格は下がり始めた?
首都圏全体の成約価格には下落が見られますが、東京都区部など上昇が続く地域もあります。
全国一律に下落しているわけではありません。
まとめ
2026年7月の中古マンション市場では、
マンションレビュー調査
大阪府+22.0%
東京都+20.7%
という大きな上昇が確認されています。
一方、東日本レインズの首都圏市場では、
成約価格5267万円
前年同月比-0.7%
成約件数-8.6%
在庫+5.5%
となりました。
つまり現在のマンション市場は、
「すべて値上がり」
でも、
「すべて下落」
でもありません。
地域や物件によって差が大きくなっています。
マンション購入・売却を考える場合は、
ニュースの全国平均だけで判断せず、
自分の地域の成約価格
まで確認することが重要です。
【参考・出典】
マンションレビュー調べ
株式会社ワンノブアカインド「2026年7月 全国中古マンション相場推移」
東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ 2026年7月度」


