相続税はいくらからかかる?基礎控除3000万円+600万円×法定相続人を計算

親が亡くなって財産を相続すると、

「いくらから相続税がかかる?」
「5000万円なら相続税は必要?」
「家があると相続税になる?」
「相続人が増えると基礎控除も増える?」

と気になる人も多いでしょう。

相続税がかかるかを判断するとき、最初に確認するのが、

基礎控除

です。

相続税の基礎控除は、

3000万円+600万円×法定相続人の数

で計算します。

たとえば法定相続人が3人なら、

3000万円+600万円×3人
=4800万円

です。

正味の遺産額が4800万円以下なら、原則として相続税はかかりません。

一方、4800万円を超える場合は、相続税の申告・計算が必要になる可能性があります。

この記事では、相続税はいくらからかかるのかを具体例で確認します。

※本記事は2026年8月時点の国税庁公表情報をもとにしています。

相続税はいくらからかかる?

相続税は、

遺産が○万円以上なら一律にかかる

という仕組みではありません。

相続人の人数によって基礎控除が変わります。

計算式は、

3000万円+600万円×法定相続人の数

です。

相続人1人なら?

法定相続人が1人の場合、

3000万円+600万円
=3600万円

です。

正味の遺産額が3600万円以下なら、原則として相続税はかかりません。

相続人2人なら?

3000万円+600万円×2
=4200万円

です。

相続人3人なら?

3000万円+600万円×3
=4800万円

です。

相続人4人なら?

3000万円+600万円×4
=5400万円

です。

相続人5人なら?

3000万円+600万円×5
=6000万円

です。

整理すると、

法定相続人1人 → 3600万円
法定相続人2人 → 4200万円
法定相続人3人 → 4800万円
法定相続人4人 → 5400万円
法定相続人5人 → 6000万円

が基礎控除になります。

遺産5000万円なら相続税がかかる?

相続人の人数によって変わります。

相続人1人

基礎控除3600万円なので、

5000万円-3600万円
=1400万円

基礎控除を超えます。

相続人2人

基礎控除4200万円なので、

5000万円-4200万円
=800万円

超えます。

相続人3人

基礎控除4800万円なので、

5000万円-4800万円
=200万円

超えます。

相続人4人

基礎控除5400万円なので、

5000万円<5400万円

となり、正味の遺産額が5000万円だけなら基礎控除以下です。

基礎控除を超えた金額にそのまま税率をかける?

単純に、

遺産5000万円-基礎控除4800万円=200万円
200万円×税率

という計算だけではありません。

相続税は、

課税遺産総額を法定相続分で分けたものとして各相続人の税額を計算

相続税総額を計算

実際に取得した財産割合に応じて負担

という流れで計算します。

そのため、

「基礎控除を100万円超えたら相続税100万円」

という意味ではありません。

相続財産に含まれるものは?

代表的には、

現金
預貯金
株式
投資信託
土地
建物
自動車
貴金属
その他の財産

などがあります。

また、一定の生命保険金や死亡退職金なども相続税の計算に関係します。

借金があればどうなる?

被相続人の一定の債務は、遺産総額から差し引くことができます。

たとえば、

預金5000万円
借金1000万円

なら、

単純な預金額5000万円だけで判断するのではなく、

債務を控除した正味の遺産額

を確認します。

葬式費用も一定の範囲で控除できます。

自宅も相続財産になる?

なります。

土地や建物も相続財産です。

「現金は2000万円しかないから相続税は関係ない」

と思っていても、

自宅土地4000万円
預金2000万円

なら財産総額は大きくなります。

特に都市部で土地価格が高い家庭では、自宅が相続税の大きな部分を占めることがあります。

自宅の土地を80%減額できる制度がある?

一定の条件を満たせば、

小規模宅地等の特例

を利用できる場合があります。

被相続人などが住んでいた土地について、特定居住用宅地等の条件を満たせば、

330㎡まで
評価額を80%減額

できる制度があります。

たとえば評価額5000万円の土地なら、条件を満たして80%減額される場合、

相続税計算上の評価額が1000万円

になるイメージです。

ただし適用には細かな条件があるため、単に自宅なら必ず80%減になるわけではありません。

配偶者なら1億6000万円まで相続税ゼロ?

配偶者には、

配偶者の税額軽減

があります。

配偶者が実際に取得した正味の遺産額が、

1億6000万円

または、

配偶者の法定相続分

のどちらか多い金額までなら、配偶者には相続税がかかりません。

ただし、この特例を使って税額が0円になる場合でも、

相続税の申告が必要

になるケースがあります。

「税金0円=申告不要」とは限らない点に注意しましょう。

生命保険金は全部相続税?

被相続人が保険料を負担していた死亡保険金などは相続税の対象になることがあります。

ただし受取人が相続人の場合、

500万円×法定相続人の数

の非課税限度額があります。

たとえば法定相続人3人なら、

500万円×3
=1500万円

までが非課税限度額です。

死亡退職金にも非課税枠がある?

あります。

相続人が受け取る一定の死亡退職金にも、

500万円×法定相続人の数

という非課税限度額があります。

生前贈与すれば全部相続財産から外れる?

そうとは限りません。

暦年課税による贈与については、相続開始前の一定期間に行った贈与財産を相続税の計算へ加算する制度があります。

2024年以降の制度改正により、加算対象期間は段階的に最長7年へ拡大されます。

そのため、

「亡くなる直前に贈与すれば必ず相続税を減らせる」

とは限りません。

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相続税の申告期限は?

原則として、

亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内

です。

たとえば1月10日に亡くなったことを知った場合、原則として11月10日が申告・納税期限となります。

相続では、

戸籍を集める
財産を調べる
不動産を評価する
遺産分割を話し合う

など時間がかかるため、早めに確認することが重要です。

タンス預金も相続財産?

もちろん相続財産です。

銀行口座に入っていない現金でも、

被相続人が所有していた現金

なら相続財産になります。

「銀行にないから相続税に含まれない」

ということではありません。

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相続税がかかるか最初に確認する3ステップ

1. 財産をすべて洗い出す

預金だけでなく、

不動産

投資信託
生命保険
現金

なども確認します。

2. 借金・葬式費用などを確認

控除できるものを整理します。

3. 基礎控除と比較

3000万円+600万円×法定相続人

と正味の遺産額を比べます。

よくある質問

相続税はいくらから?

法定相続人の人数によって異なります。

基礎控除は、

3000万円+600万円×法定相続人の数

です。

相続人が3人なら?

4800万円です。

5000万円の相続なら?

相続人が3人なら基礎控除4800万円を超えるため、相続税の申告・計算が必要になる可能性があります。

自宅も含まれる?

土地・建物も相続財産です。

配偶者なら?

一定の条件を満たせば、1億6000万円または法定相続分まで配偶者の税額軽減を利用できます。

生命保険は?

相続人が受け取る死亡保険金には、原則として500万円×法定相続人の人数の非課税枠があります。

申告期限は?

原則として死亡を知った日の翌日から10か月以内です。

まとめ

相続税がかかるかを判断するとき、最も基本となるのが、

3000万円+600万円×法定相続人の数

という基礎控除です。

具体的には、

1人 → 3600万円
2人 → 4200万円
3人 → 4800万円
4人 → 5400万円
5人 → 6000万円

です。

ただし相続税では、

不動産
生命保険
生前贈与
借金
配偶者の税額軽減
小規模宅地等の特例

なども関係します。

単に銀行預金の残高だけで判断せず、

「正味の遺産額はいくらか」

を確認することが重要です。

【参考・出典】

国税庁「相続税がかかる場合」
国税庁「相続税の計算」
国税庁「配偶者の税額の軽減」
国税庁「相続税の課税対象になる死亡保険金」
国税庁「小規模宅地等の特例」

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