年金生活者支援給付金はいくら?対象者・支給要件・申請方法と支給日を紹介

物価高が続くなか、「年金生活者支援給付金はいくらもらえる?」「自分も対象になる?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

年金生活者支援給付金は、公的年金などの収入や所得が一定基準以下の年金受給者を支援するため、年金に上乗せして支給される給付金です。

2026年度は給付基準額が引き上げられ、老齢年金生活者支援給付金は月額5,620円を基準に計算されます。ただし、全員が一律5,620円を受け取るわけではなく、保険料の納付期間や所得などによって実際の金額は異なります。

年金生活者支援給付金とは?

年金生活者支援給付金は、所得が一定基準以下の年金受給者の生活を支えるために設けられている制度です。

対象となる給付金は、大きく3種類あります。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

老齢基礎年金だけではなく、障害基礎年金や遺族基礎年金を受給している人も、一定の所得要件を満たせば対象になる可能性があります。

年金生活者支援給付金はいくら?【2026年度】

2026年度の老齢年金生活者支援給付金は、月額5,620円を基準に計算されます。

ただし、「対象者なら毎月必ず5,620円」という意味ではありません。

老齢年金生活者支援給付金は、国民年金保険料を納付した期間や免除された期間などによって金額が計算されます。

保険料納付済期間に基づく部分は、

5,620円 × 保険料納付済期間 ÷ 480月

を基本として計算します。

さらに、保険料免除期間がある場合は、その期間に応じた金額が加算されます。

そのため、実際の支給額は人によって異なります。

2026年度は増額された?

2026年度の年金生活者支援給付金の給付基準額は、前年度から3.2%引き上げられました。

2026年4月分から、老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5,620円となっています。

年金生活者支援給付金の額は固定ではなく、物価の変動に応じて毎年度改定される仕組みです。

そのため、今後も金額が変わる可能性があります。

対象者は誰?

老齢年金生活者支援給付金を受け取るには、主に次の3つの条件をすべて満たす必要があります。

  • 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入とその他の所得の合計が一定額以下

2026年度の場合、前年の年金収入とその他の所得の合計額については、生年月日により基準が異なります。

昭和31年4月2日以後に生まれた人は90万9,000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた人は90万6,700円以下が対象範囲です。

年金収入が90万円前後でも対象になる?

所得基準には、通常の老齢年金生活者支援給付金に加えて「補足的老齢年金生活者支援給付金」という仕組みがあります。

昭和31年4月2日以後生まれの場合、前年の年金収入とその他の所得が80万9,000円を超え90万9,000円以下であれば、補足的老齢年金生活者支援給付金の対象になる可能性があります。

昭和31年4月1日以前生まれの場合は、80万6,700円を超え90万6,700円以下が対象範囲です。

所得が基準を少し超えただけで給付が突然ゼロになり、所得が低い人との逆転が起きることを防ぐための仕組みです。

申請は必要?

年金生活者支援給付金を初めて受け取る場合は、請求手続きが必要です。

すでに基礎年金を受給していて、新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書」が送られます。

はがき型の請求書が届いた場合は、必要事項を記入して郵送する方法のほか、対象となる請求書であれば電子申請も利用できます。

毎年申請しないといけない?

一度受給を始め、翌年度も引き続き支給要件を満たしている場合は、原則として毎年申請する必要はありません。

日本年金機構が市町村から所得情報などの提供を受け、毎年度、支給要件を満たしているか判定します。

ただし、一度所得要件などから外れて給付を受けられなくなり、その後再び要件を満たした場合は、あらためて請求手続きが必要になります。

請求書・ハガキはいつ届く?

すでに基礎年金を受給していて、新たに年金生活者支援給付金の対象になる人には、毎年9月の第1営業日から順次、はがき型の請求書が送付されています。

所得情報などだけでは支給要件を確認できない場合には、A4型の請求書や所得状況届が送られることもあります。

また、老齢基礎年金を繰上げ受給している人で、65歳になった時点で給付金の対象になると見込まれる場合は、65歳になる誕生月の初め頃に請求書が送られます。

ハガキが届かないときはどうする?

「対象になると思うのに、年金生活者支援給付金のはがきが届かない」という場合は、まず自分が支給要件を満たしているか確認しましょう。

日本年金機構は市町村から提供される所得情報などをもとに対象者を判定しています。

ただし、世帯構成の変更や税額の更正などによって新たに支給要件を満たした場合は、自分で認定請求の手続きが必要になることがあります。

また、届いた請求書を紛失した場合は、日本年金機構のサイトからA4型の請求書を入手し、年金事務所へ提出することもできます。

支給日はいつ?

年金生活者支援給付金は、原則として年6回、偶数月の15日に支給されます。

支給月は、

  • 2月
  • 4月
  • 6月
  • 8月
  • 10月
  • 12月

です。

15日が土曜日・日曜日・祝日に当たる場合は、その直前の金融機関の営業日に支払われます。

各支給月には、原則としてその前月までの2カ月分がまとめて振り込まれます。

年金と同じ日に振り込まれる?

年金生活者支援給付金は、原則として年金と同じ偶数月15日に支給されます。

ただし、年金と給付金は別々に振り込まれます。

振込先は原則として年金と同じ受取口座です。

通帳などを確認すると、年金と年金生活者支援給付金が別の入金として表示される場合があります。

申請したらいつからもらえる?

原則として、認定請求の手続きをした翌月分から支給対象になります。

そのため、対象になっているのに手続きをしないままにしておくと、受け取れる給付金が少なくなる可能性があります。

一方、新たに基礎年金の受給権を得た人については、受給権を得た日から3カ月以内に給付金の請求手続きを行えば、一定の場合に受給権発生日までさかのぼって支給されます。

いつまでもらえる?

年金生活者支援給付金は、1回限りの給付金ではありません。

支給要件を満たしている限り継続して受け取れる制度です。

ただし、毎年度、前年の所得情報などをもとに支給要件の判定が行われます。

所得が増えたり、世帯の課税状況が変わったりして要件を満たさなくなると、支給されなくなる場合があります。

障害年金を受けている人はいくら?

障害基礎年金を受給している人も、前年所得が一定額以下であれば「障害年金生活者支援給付金」の対象になる可能性があります。

2026年度の給付額は、

  • 障害等級2級:月額5,620円
  • 障害等級1級:月額7,025円

です。

所得要件は、前年所得が479万4,000円以下であることが基本となり、扶養親族等の人数によって基準額が加算されます。

遺族年金を受けている人も対象?

遺族基礎年金を受給している人も、一定の所得要件を満たせば「遺族年金生活者支援給付金」を受け取れる場合があります。

2026年度の給付額は月額5,620円です。

ただし、2人以上の子どもが遺族基礎年金を受給している場合は、5,620円を子どもの人数で割った金額がそれぞれに支給されます。

所得要件は、障害年金生活者支援給付金と同様に前年所得479万4,000円以下が基本で、扶養親族等の人数によって基準額が加算されます。

よくある質問

Q. 年金を月15万円もらっていても対象になりますか?

老齢年金生活者支援給付金には所得要件があります。

2026年度は、生年月日に応じて前年の公的年金等の収入とその他の所得の合計が90万9,000円以下、または90万6,700円以下であることなどが条件です。

そのため、老齢年金だけで月15万円程度を受け取っている場合は、通常この所得要件を超えることになります。

Q. 5,620円は全員がもらえますか?

いいえ。

5,620円は老齢年金生活者支援給付金の給付基準額です。

実際の支給額は、国民年金保険料の納付済期間や免除期間などによって計算されるため、人によって異なります。

Q. 給付金は年金とは別にもらえますか?

はい。

年金生活者支援給付金は年金に上乗せされる制度ですが、振り込みは年金とは別に行われます。

原則として同じ受取口座へ、偶数月15日に支払われます。

Q. ハガキが届いたら必ず手続きした方がいい?

年金生活者支援給付金を初めて受け取るには請求手続きが必要です。

日本年金機構から請求書が届いた場合は、内容や支給見込額を確認し、早めに手続きを行うことが大切です。

まとめ

年金生活者支援給付金は、所得が一定基準以下の年金受給者を対象に、年金に上乗せして支給される制度です。

2026年度の老齢年金生活者支援給付金は月額5,620円を基準に計算され、前年度から3.2%引き上げられています。

ただし、実際の金額は保険料の納付期間などによって異なり、老齢年金の場合は年齢・世帯の住民税・前年所得などの支給要件を満たす必要があります。

また、初めて受給する場合には原則として請求手続きが必要です。新たに対象となる人には毎年9月頃から請求書が送付されるため、届いた場合は内容を確認して早めに手続きを行いましょう。

※本記事は2026年8月17日時点の厚生労働省・日本年金機構の公表情報をもとに作成しています。支給額や所得基準は年度によって改定される場合があります。

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